木曜日の返却印 1.0.0

古い郵便局の整理を任された千景、32歳と湊、35歳。閉館前に届いた三通の封筒は、宛名が雨で消えていた。残ったメモを二人で読めば、行き先を戻せそうだ。最後の一通には「もう一度会って、話したい」とだけある。差出人の代わりに返事を決めることはできない。けれど、二人が会うと決めた場合の、開いている場所と時間は確かめられる。

役割A
封筒の記録
青・白・灰色の三通がある。図書室・喫茶室・保存室へ、一通ずつ届ける。
青い封筒の宛先は、図書室ではない。
白い封筒の宛先は、喫茶室ではない。
灰色の封筒だけに、返却印がある。

差出人のメモ
「もう一度会って、話したい」の手紙は、喫茶室宛ての封筒に入っている。
差出人が今週会えるのは、月曜18時以降か、木曜18時以降。
その場所で話すのは、受取人も望む時だけ。予定が合っても、約束は自動で成立しない。

役割B
配達の規則
返却印のある封筒は保存室へ届ける。
三つの宛先へ一通ずつ届け、重複させない。

今週の開室時間
図書室：月曜10〜17時。
喫茶室：木曜10〜19時。
保存室：水曜10〜16時。
上記以外の曜日・時間は、この問題では閉室。

受取人のメモ
受取人が今週会えるのは、月曜18時以降か、木曜18時以降。
会うと決めた場合の開始時刻候補は、月曜18時・木曜18時の二つ。
二人で決めたいことがある。都合が合うことと、会いたいことは別に考えたい。

解答
灰色には返却印があるため、保存室。残りは青と白、宛先は図書室と喫茶室。青は図書室ではないので喫茶室。白は図書室。
再会の手紙は喫茶室宛てなので、青い封筒。候補二つのうち、月曜18時は喫茶室が閉まっている。木曜18時は開室中で、二人の予定にも合う。
答えは「灰色→保存室、青→喫茶室、白→図書室」「木曜18時、喫茶室」。これは問題内の条件で決まる候補であり、現実の予定や二人の意思を決めるものではない。

最後の物語
千景は、青い封筒の宛先を書き直した。湊は「木曜18時、喫茶室が開いている」と、別の紙に記した。手紙の中へ、その紙を勝手に入れることはしなかった。窓口に来た差出人へ渡すと、その人はしばらく考えた。「返事を待ってから、この時間を提案します」。二人は封筒を配達の箱へ置いた。誰かの恋を完成させたわけではない。相手が選べる形で、手紙を届ける仕事が終わった。帰りに千景が言った。「私たちは、お茶に寄っていく？」。湊は自分の時計を確かめてから、うなずいた。
